脊椎圧迫骨折

脊椎圧迫骨折の特徴

脊椎圧迫骨折専門外来を開設いたします。 平成22年3月より

外来診察日

木曜日午後(予約制)
担当医・星野

コルセット等の装具療法のほか椎体形成術(Vertebroplasty、Kyphoplasty)
と言われる低侵襲手術を積極的に行っています。

脊椎圧迫骨折の特徴 vertebra compression fracture(VCF)

脊椎圧迫骨折について

高齢社会になり、骨粗鬆症患者の増大とともに、骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折の発症が増大してきております。しりもち等の軽微な外傷によって発症することが多く、骨粗鬆症の程度が高度な患者では明らかな外傷がなく、日常の動作だけで骨折が発症することもあります。脊椎圧迫骨折は骨折部の疼痛以外に、各種の障害を併発し要介護状態となる代表的疾患です。

脊椎圧迫骨折(VCF)の有病率(米国)

  • VCFは骨粗鬆症性骨折の中で最も発生率が高い
  • 年間700,000件のVCFが発生(45秒に1件VCFが発生)
  • 年間260,000人が最初の有痛性VCFの診断を受ける。
  • 最初のVCF後、新たなVCFが発生するリスクは5倍以上に上昇する
  • 日本でも同様な状況になってきている

未治療の脊椎圧迫骨折がもたらす影響

  • 骨痛
  • 新たな脊椎圧迫骨折
  • 日常生活動作障害
  • 神経根症
  • 脊髄圧迫による下肢麻痺
  • 後弯(亀背)
  • 腹部臓器の圧迫(食欲不振・体重減少・逆流性食道炎)
  • 肺機能低下

脊椎圧迫骨折による脊柱変形の影響

  • 慢性かつ消耗性の疼痛
  • 肺機能の低下
  • 身体機能の低下
  • 歩行障害、バランス低下、転倒
  • 早期腹満感、胃部不快感
  • 睡眠障害
  • ADL低下
  • 家族や友人への依存度増大
  • うつ
  • 更なる骨折のリスク
  • 死亡率の上昇

当センターにおける低侵襲手術(椎体形成術,Kyphoplasty)

(1)人工骨(ハイドロキシアパタイト)を使用した椎体形成術

(2)脊椎専用骨セメントを使用したKyphoplasty

(Balloon Kyphoplasty、BKP)

従来行われていた骨セメントを使用した治療は、骨セメント自体が人工関節用であり日本国内では一般の施設における脊椎への使用は厚生労働省は認可していないものでした。今回、骨折部を整復するための特殊な器具(Balloon)とセットで脊椎専用の骨セメントが認可される予定です。今春よりこの方法も導入予定です。骨折の形態等により各種治療が使い分けられるようになってきています。

専門医師教育施設として 日本整形外科学会教育研修施設

当センターは日本整形外科学科教育研修施設に指定されております。同時に日本大学医学部の関連病院に指定されております。そのため若手医師の研修や各種学会の調査、厚生労働省よりの委託研究等にご協力をお願いすることがあります。また、各種脊椎脊髄手術の研修を委託されているため他病院医師が研修に訪れることも多く、当院医師以外の医師が手術見学に入ることもあります(事前に患者さまの了解は取らせていただきます。)


国民医療向上のため何卒ご協力お願い申し上げます。

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