○スポーツリハビリ
筋・筋膜性腰痛症は、腰回りの筋肉がスポーツ等で過度に負担がかかることで起こる筋肉や筋膜の損傷です。症状は、腰の痛みや張り感、重さなどの違和感などがあります。ピッチングやスイング動作など、体幹を何度も同じ方向に捻ったり、曲げたり、反ったりする動作が多いスポーツで起こります。 筋・筋膜性腰痛は腰の筋肉が痛みを発していますが、身体の一部の柔軟性や筋力が低下していると、腰部の負担が増加します。そのため、全身のストレッチや筋力のバランスを整えることが重要です。特に、筋・筋膜性腰痛の改善には、腰と隣り合う股関節の柔軟性が重要です。
腰椎分離症は、腰椎の後方部分にストレスが加わることで起こる疲労骨折です。成長期では骨の成長が不十分なため、スポーツを行っている学童期に多い病気です。特に腰を反ったり、捻ったりを繰り返すスポーツで多く、主に運動時に腰痛が強くみられます。 初期であれば、コルセットやリハビリを行うことで骨癒合が期待できます。しかし進行期や終末期まで進行すると骨癒合がしない場合もあるため、早期に病院を受診する必要があります。 腰椎分離症は、腰部への過度な負担を減らすために、腰部だけでなく障害に関連した部位のストレッチや筋力トレーニングを行います。特に腰椎分離症の方は股関節が固いことが多いため、個々に合わせた運動やストレッチを行います。
腕へつながる神経や血管は、胸郭出口と呼ばれる部分を通って腕に向かいます。この部分で神経や動脈が圧迫されることで、肩、腕、手のしびれや痛みなどが起こる病気が胸郭出口症候群です。原因としては、長時間の不良姿勢、睡眠不足やストレス、オーバーユース、なで肩、重たいものを持つ習慣などが関連します。 リハビリでは、問題となる頸部や肩まわりの筋肉のストレッチや筋力トレーニングを行います。また不良姿勢に対して、問題となる部位のストレッチや筋力トレーニングを行い、姿勢の改善をはかります。
ラグビーやアメフトなどで強い衝撃が頸部に加わることによって生じる筋肉や靭帯等の軟部組織の損傷です。症状は、頸部から肩にかけての強い痛みや、頸部の運動制限などが起こります。受傷早期で痛みが強い時期は、頸部の安静を目的として、頸椎カラーによる固定が必要となる場合があります。 リハビリでは、痛みが落ち着いてきたら頸椎の運動制限に対して、頸部周囲のストレッチから開始し、頸椎の運動範囲を広げていきます。また頸部の固定や不動により低下した頸椎周囲の筋力トレーニングを行い、正常な運動機能の獲得を目指します。 当院でリハビリを受けられる方は、理学療法士が個別に対応します。患者様一人一人の体の状態をチェックし、関連のある部位のストレッチやトレーニングを行います。また競技復帰に向けて、各競技特性に合わせた運動指導等も行います。 上記以外の疾患に対しても、リハビリを行っています。リハビリを希望される方は、医師の診察の際にご相談下さい。